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[021] 「おーいお茶 ナチュラルクリア製法2010」の特許

このブログでは、化学・バイオ分野の特許明細書から、できるだけ身近に感じられるような題材を選び、内容を簡単に説明しています。

特許明細書を読むコツ

特許明細書の中でも、最初の数ページは比較的読みやすくなっています。

 

最初の数ページには、


1.技術分野・・・どんな分野に関する発明ですか(見出しのようなもの)

2.背景技術・・・その発明が生まれた背景。つまり、「どんな問題・需要がありましたか?」などが書かれている


が書かれています。

後ろのページに行くにつれて、詳細な技術の話に変わっていくため、前知識が必要な場合も出てきます。

しかし、この2つの項目については、導入部分ということもあり、技術内容が平易な言葉で書かれているため、前知識がなくても読んで理解することが可能です。

お茶の製法特許

次は、サントリーの製法特許に続き、別の製法特許を選びました。

今回挙げるのは、伊藤園のおーいお茶。ナチュラルクリア製法2010と呼ばれる製法の特許です。
特許番号4015631号
発明の名称「容器詰緑茶飲料の製造方法」
特許権者 株式会社伊藤園

商品紹介ページ

技術分野

  • 長期保存してもオリを発生しない容器詰緑茶飲料の製造方法
  • 加温販売に適した容器詰緑茶飲料の製造方法

どんな問題があったか(概要)

特許明細書から要点だけをまとめてみます。

例えば、急須でお茶を入れると、完全に透明なお茶にはならず、細かな葉の断片がお茶に含まれてしまったり、少し濁ってしまったりします(「オリ」と呼ばれています)。
もちろん、完全に透明ではなくても、味に問題はありません。

しかし、特にペットボトルとして販売する場合、中身が丸見えになってしまいます。「透明でクリアなお茶」の方が見た目がよく、商品価値も高くなります。

つまり、いかにして「オリ」が少ない透明なお茶を作るかが問題となります。

ちなみに、この特許で取り組んでいる「オリ」とは、「二次的なオリ」と呼ばれているもので、お茶を入れたときに発生するオリではなく、保存しているときに徐々に発生してくる濁りなどのことを言っています。

お茶を入れたときに発生するオリであれば、製造時にフィルターなどでろ過しておけばよいのですが、二次的なオリの場合、さらに別の処理が必要になってきます。

特に、冬場に売られるホット緑茶の場合、二次的なオリの発生が多くなることがわかっているため、この特許では、特に「加温販売に適した」オリ発生防止方法に着目しています。
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